Archive for 世界経済・日本経済

IT業界も不況らしい

 Web関連だけは、デフレの影響を受けていないと思っていたが、実はそうでなくこの業界もデフレの影響を受けているようだ。

 人件費を削減するためのIT化、それらを推進するための技術者もコスト削減の対象となっているようだ。

 
 一体、だれが悪いのだろうか。

 海外から安い製品やサービスが国内に大量に流れ込んでいる状況で、企業としては規模を拡大して効率を上げコストを下げるしか方法がない。大手流通が台頭し、街の小さいお店は苦しい状況に追い込まれる。

 あらゆる製品やサービスが安くなり、そのためすべては従業員にシワ寄せが行く。価格競争のため賃金低下、安い賃金での長時間労働。すべての業種でこれがあてはまるようだ。

(更にたちが悪いことに、製品・サービス価格はデフレだが、製品の元である素材価格は上昇、これはインフレの兆候がある。デフレの中のインフレの芽という状態だろう。大企業であれば、素材価格の上昇は下請けに押し付けてしまうという方法もあるだろうが、末端の零細企業にとっては経営危機に直面する問題だと思う。)

 企業に無理やり法的に従業員の賃金を高く維持させるなら、素材価格は上昇していることもあり、企業はつぶれてしまう。最低賃金を上げる方向だが、これもどうかと思う。

 企業がつぶれては元も子もない。かと言って情け容赦なく、人間をロボットのように扱い、用がなくなったらリストラというのも問題。どうしたらいいのだろうか。

 
 この問題の根源は、やはり安い中国の労働力だろう。中国の内陸部には、まだ10億人もの安い労働力が待機している。沿岸部は賃金も上昇、物価・地価も上昇しているだろうが、中国は大きいため引き続き安い製品・サービスは流入すると思う。

 中国が敵だ、中国のおかげで我が国はデフレになり迷惑をこうむっている!! と言いたいところでもあるが、それは言いがかりだ。

 中国のおかげで家電やパソコンや、その他製品が安く買える。収入が伸びない以上、安い製品は庶民の味方でもある。

 

 結局、この流れは誰にも止められないのだろう。止めるとしたら、鎖国するか高額の関税を掛けるしかないが、それもできるはすがない。

 どうしたものだろうか。

本当にデフレなのか。ムーアの法則

 現在、経済対策として国家主導で超低金利政策を実施していて、空前の金余り現象となっている。景気が悪いから金利は上げることができず、企業も景気が悪いから設備投資をしない。結局余ったお金は、ドルの不信感も手伝い”ゴールド”に投資している状態だと思う。

 実需が回復していないため、原油価格はそれほど上がらず80ドル手前で推移、ゴールドのみ上昇している。(ゴールドに連動してプラチナ、パラジウムも上昇しているが、リーマン破綻前の水準には程遠い。ゴールドのみ最高値更新となっている。ここ最近のゴールド価格の上昇は異常だと思える、調整は入るとは思うが、長期的には2000ドルは可能だと思う。いや、もっと上だろう。)

 日本では11月の月例経済報告で、日本経済は「緩やかなデフレ状況にある」とデフレ宣言をしている。とんでもない話で、インフレ経済になっているのに、それに気が付いていない。(気付いていて、知らんふりしているのかも。ここで勝手に金利を上げたら米国に叱られるから。所詮日本は米国の占領地である。)

 景気が悪いため、流通業は販売価格を上げられないが、製造原価は上がっている。素材価格は上昇に転換しているのだ。(今年の3月原油は1バレル40ドル前後、現在は78ドル前後である。どこからどう見ても上昇しているのだ。ゴムの先物でも140円から現在240円に上昇しているではないか。)

 販売価格は上げられず、製造コストはアップしている。このしわ寄せは従業員に向けられ、ボーナスカット、リストラ、派遣切り、昇給なしという形になっている。収入が減る以上、消費は抑えるしかない。

 PCやデジタル機器、電子機器は技術革新で同じ性能のものなら安く作れるようになるため、価格は下がり基調だ。これは今始まったことではない。(ムーアの法則を知らない人間がPCの価格やデジタル機器の価格が下がって大騒ぎする。1年8ヶ月で性能が倍になるのがムーアの法則なのだから、同じ製品が前年比30%下落は普通のことだ。)
 これらも集計に入るため物価は下がっていると見えるだけであって、素材そのもの、穀物、ゴールドなどは上昇している。

 この素材価格の上昇というインフレの兆候を見逃している。これは分かっていて意図的に見逃しているのかもしれない。(日銀の首脳たちも、そこまで馬鹿ではあるまい。おそらく知ってて知らないふりをしているのだろう。これを国家主導のバブル育成と言わず何と言おうか。)

 この超低金利、バブル育成の成果はいずれ出る。ハイパーインフレという形になって。この状況から資産を守るには、やはり現物のゴールドしかないのかも知れない。